「おしどり手帳」

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help リーダーに追加 RSS 哀愁パンダ

<<   作成日時 : 2005/10/24 06:55   >>

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「背中は語る」の巻

天高く肥ゆる秋。
昨日、我らがリポD・ジャンキー夫婦は「恩賜上野動物園」に出向いた。
先々週の3連休はどこへも行かず、旦那は仕事が忙しく週末は休日出勤。
時間が取れると単身で出掛けてしまい、アタイはいつも置いてきぼりだ。
さすがにストレスが溜まり「どこか連れて行け!」と旦那の襟元を掴む。

日中は空気の澄んだ秋晴れ。首都高からは、うっすらと富士山が見えた。
上野に着くと駐車場待ちで時間が掛かり、午後3時過ぎに入園する。
終了時間は5時なので、ゆっくり園内を観覧する余裕は無かったのだが、
「パンダ」狙いだったアタイにとって問題無い。
旦那は園内マップを指差し「アレ見たい!コレ見たい!」と宣っていた。
無論、そんなものは却下である。
園内は家族連れやアベックで溢れ、縦横無尽に動き回るチビッ子達は、
それこそ囲いの中の小動物を連想せずにいられない。

ジャイアント・パンダの展示室前は、長蛇の列ができる程の盛況振り。
メキシコから繁殖のために来園していた「シュアンシュアン」(♀)が先月26日に帰国した為、
現在は「リンリン」(♂)の1頭のみ観覧する事が出来る。
言わずもがな、アタイ達も列に加わり「彼」に会えるのを心待ちにしていた。
特に旦那は初めてリアルパンダを見るらしく、その期待は充分過ぎる程に高まる。
ギャラリー達の歓声とカメラのフラッシュの中、ガラス越しに対面した彼は・・・。



「ケツかよ!」ド・ドーン!

でっぷりとした重量感漂うお尻に、ちょこんと可愛い控えめな尻尾。
しかし、その丸い背中は何やら何処かで見覚えがあるような・・・。

「うちの旦那!?」ドーン!

大きなモノトーンの背中は、嬉々とする観衆に語っていた。

「見てんじゃねぇ」と・・・。ガーン!

彼は食事の時間でさえ、ガラスに背を向けて食べるらしい。
容赦の無いフラッシュの嵐に対する嫌悪からか、人々の視線への反骨心からか、
はたまた、繁殖に至らず引き裂かれてしまった「シュアンシュアン」への思いからか・・・。
その答えは、彼のみぞ知る。

パンダは「絶滅する危険性あり」と指定され、中国では30カ所以上の「パンダ保護区」を
設けている。しかし、多くのパンダは保護区外に住んでいる為に問題解決には至っていない。
中国経済の発展途上の最中で山林は切り拓かれ、生息地の環境破壊も続いていると言われる。
今こうして動物園等の施設で気軽に観覧が出来るパンダは、手厚い保護と管理がなされているが、
中国に生息している野生のジャイアントパンダを取り巻く現実は、思うよりも厳しい。
ガラス越しのパンダに愛らしさを感じた人々が、その思いを少しでも「背景」に
向けてくれたら・・・と思い、アタイ達は何だか少し切なくなって展示室を後にした。

そして、観衆に晒される「客寄せパンダ」は何を思うのか。

(チキン)

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